ファシリティコスト削減とは?
ファシリティマネジメント(編者:FM推進連絡協議会)によると施設運営費と呼ばれるオフィスの運営に必要な費用(施設賃借費、施設資産の減価償却費、水道・光熱費、施設運用費、維持保全費、サービス費などの費用)をファシリティコストと定義しています。
このファシリティコスト削減の施策は、戦略的削減施策と運営維持による削減施策の2つに分けられます。ファシリティの戦略的削減施策とは、オフィス面積の削減や賃借料の安いビルに移転するなどのコスト削減施策になります。
ファシリティの運営維持による削減施策とは、ファシリティ(オフィス等)の運営維持についてコストを削減していくコスト削減施策になります。今回は、運営維持による削減施策に注目して、具体的な施策を紹介いたします。オフィス空間のちょっとした工夫をして、ファシリティコスト削減を実現しましょう!
コスト削減アイディア<その1>
ユニバーサルレイアウトの導入!
ユニバーサルレイアウトとは、部門構成に依存せずにデスクの構成・配置を均一に設定し、物を動かさずに人が動いてレイアウト変更するデスク利用方式です。
デスクの配置換えや配線作業など工事費用が不要となり、レイアウト変更コスト(ファシリティ運営費)のコスト削減 に繋がります。また、各部門間のコミュニケーション力アップも期待できる施策です。
スタンダードレイアウト
- 部門別、対向式(島型)レイアウト(全員自席あり)
- 部門別にまとめてレイアウト
- オフィス面積に無駄が多く、 人数増減のたびにレイアウト変更が生じ、 経費がかかる
- セクト主義に陥りやすく、 部門別のコミュニケーションに難点
ユニバーサルレイアウト
- 一部自席 フリーアドレス (自席を持たない)
- 空間に合わせ標準化してレイアウト
- オフィス面積にムダがなく効率的、多くの人員を収容できる
- 組織変更・人員増減に際しては、物を動かさずに人の移動で対応できる、経費がかからない
- 部門間、部門別など縦横に コミュニケーションが図られ 組織が活性化
ユニバーサルレイアウトのメリット
1、ファシリティコスト削減
- 什器移設に掛かるコストのコスト削減が出来る。
- 配線工事(電話、LAN、電気など)費コストのコスト削減が出来る。
2.ファシリティスペースの有効活用
- ワーカーの執務スペースの標準化(不平等感の解消)が出来る。
- 通路の位置や幅が最適化され、快適な動線の維持が出来る。
- 人員の減少により空いたスペースを有効活用が出来る。
3.レイアウト変更時における時間短縮
- 大がかりなレイアウト変更が不要となる。
通常、オフィスレイアウト時に、窓際に配置されることが多い管理職席をコア側に移動し、窓際をオープンな打合せスペースなどとするオフィスレイアウトを採用する。これにより、窓のブラインドの開閉をしやすくすることで、照度管理や室温管理が可能となり、照明・空調の節電対策に繋がります。ファシリティコスト削減につながります。
ユニバーサルレイアウト基本ルール
ユニバーサルレイアウト導入の際には、
1、役職席の廃止 2、家具・什器の規格統一 3、スペース(使い方)の標準化
などのルールに則って、レイアウト変更(=スペースの使い方)を実施します。
この時、デッドスペースの削減 も並行して進めるとより効果的にファシリティコスト削減につながります!
コスト削減アイディア<その2>
レイアウトの工夫で節電対策!
日本のオフィスで一般的な対向式レイアウトにおいて、窓際に上長席を配置することが多いですが、オフィスレイアウトを工夫し、上長席をオフィスの内側に配置したほうが室内の照明コストを下げることができます。
上長席を窓際に配置した場合
外光がパソコンに映り込む、光が強すぎる等の理由で常時ブラインドが閉ざされている。
上長席を内側に配置した場合
ブラインドを開け放ち外光を活用。結果、室内の照明を下げることができる。
コスト削減アイディア<その3>
書類管理見直しでスぺース効率化!
オフィスの書類管理を見直すことでオフィススペースを効率化することができます。
一般的に見直し前の書類の5割は廃棄可能とされ、残りの3割は書庫移管可能、他2割はオフィス内での分類整理が可能とされています。
書類の削減によって、収納キャビネットが削減できるほか、デジタル化やペーパーレスとの相乗効果にも期待できます。
さらに、長期保存文書を外部倉庫へ移管することも有効な手立てです。オフィス全体の2~3%の面積削減効果につながります。したがって、ファシリティコスト削減につながります。
収納スペースの削減例
- 書類量の削減・・・・不要書類の廃棄とともにプリント制限などのペーパーレスを推進することで書類の無秩序な増加を抑える
- オフィスレイアウトの工夫で節電対策・・・保存資料は外部倉庫へ移管することで、オフィス内の書庫スペースを削減する
コスト削減アイディア<その4>
会議室見直しでスペース効率化!
各部門が専用で利用している会議室をすべて共有化して有効効率を改善すれば、オフィス全体の会議室面積を削減することができます。したがって、ファシリティコスト削減につながります。
また複数フロアに入居する大規模オフィスの場合、会議室を各フロアに設置するより専用フロアを設けて会議室を集中配置する方が オフィス全体の面積削減に効果的です。したがって、ファシリティコスト削減につながります。
会議室共有化による利用面積削減例
コスト削減アイディア<まとめ>
ファシリティコスト削減の4つの具体的な施策です。
ユニバーサルレイアウトの導入!
レイアウトの工夫で節電対策!
書類管理見直しでスぺース効率化!
会議室見直しでスペース効率化!
当社では、ファシリティに関する疑問や質問についても承っています!
自社のオフィスの問題を解決するのにレイアウト変更か、移転かを迷っている場合にも お気軽にご相談ください。
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