オフィスビル賃貸契約のコツ
オフィス移転を計画し、物件情報収集、物件選定を行い、候補物件が決まり、諸条件の調整も終わりやれやれと後は賃貸契約を締結するだけです。
しかし、この先のステップをしっかりとやっておかないと後々話が食い違い思いもよらないトラブルに発展したり、最悪、裁判沙汰に・・・。この大切なステップが『賃貸契約の締結』です。
一般的に賃貸契約は契約書に各々（貸主・借主）が記名押印することで締結されます。賃貸契約の締結における大切な3つのポイントをご紹介します。
①早めに契約書（ひな形）を入手し条文を読み込む
②口約束ではなく書面に残す
③書面を大切に保管する
①早めに契約書（ひな形）を入手し条文を読み込む
候補物件が決まり、契約に向けた諸条件の交渉・調整時になるべく早く契約書を入手することが大切です。
一般的には、各々のビル側で契約時に使用する契約書がひな形として用意されています。基本的な契約書の内容は、このひな形で確認できます。
しっかり契約書（ひな形）の条文を読み込み、不利な条項・不明な条項については、交渉・調整を行い納得できる契約書の内容で契約締結をするようにしましょう。
稀に契約書をしっかりと確認しない方がいらっしゃいますが、必ずしっかりと読み込みましょう。
②口約束ではなく書面に残す
諸条件や契約書の内容について、交渉・調整を行いお互いに合意した項目は、必ず書面として残すようにしましょう。
一般的な契約ではその契約毎にオリジナルの契約書を作成するのではなく、予め出来上がっているひな形をもとに契約書となります。したがって、交渉・調整過程で合意している内容が契約書に反映されていないことが多くあります。
必ず口約束ではなく、書面に残すことが大切です。
書面に残す方法としては、契約書に特約条項の条文を追加し、本文の条項を打ち消す、条項に記載のない内容を追加する形で契約書に盛り込みます。
契約書に盛り込めない事情がある場合は、覚書という形で別紙にて本契約に付随した形で書面化する方法もあります。
契約のトラブルとしては、退去時の約束事に関することが多くあります。契約時に携わった人が退職していたり、約束の内容があやふやになり、書面として残っていない事項でトラブルとなります。
不毛なトラブルにならないように必ず書面に残しましょう。
③書面を大切に保管する
契約における代表的な書面、契約書はもちろんですが、交渉や調整時にやりとりした内容（申込書や回答書、メールなど）に関する重要な書面は極力保管しておくようにしましょう。
やりとりした過程と合意した結果を残しておくことでトラブルを避けることが出来ると共に、万が一トラブルになってしまった時の証拠にもなります。
書面を大切に保管しましょう。 法律上、賃貸借契約は、口頭でも成立しますが、トラブルになるとそのことを照明することは大変難しいです。言った言わないなど不毛なトラブルとならないように契約内容を理解し、納得した内容を書面に残し、しっかりと保管するようにしてください。
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